1人目の出産

はじめての出産で

助産師の言葉に傷つき、

今も心に残っている話です。

 

4年前、

私は1人目の子供を出産しました。

それは予定日の3日前、健診の日でした。

診察の結果、羊水が減少していることが分かり、

そのまま入院し、

誘発分娩をする準備が始まりました。

 

私は不安もありましたが、

赤ちゃんは元気だから心配ないよ。と

先生に言われていたので、

子供にもうすぐ会える!

という気持ちの方が大きく

ワクワクしていました。

 

その数時間後の、

夜9時頃、陣痛が始まり、

モニターを装着している関係から

ベッド上で、仰向けに体勢を保持するよう言われていたのですが…

 

私は想像をはるかに超える痛みで

ややパニック状態。

呼吸も荒くなり、

痛みで体がよじれて身の置き所がなく、

痛い、痛い、と泣き言ばかり言っていました。

 

その時の助産師は、忙しかったのか、

もちろん私とお腹の赤ちゃんのために

言われていたのだと思いますが…、

「本当の陣痛はこんな痛みじゃない。」

「こんな痛みで痛いって言っていたら出産できないよ」

「赤ちゃんの方が苦しいんだから、しっかり呼吸して。」

「(赤ちゃんの心拍を測る機械を付けていたので)

 赤ちゃんの心拍が分からなくなるから体を動かさないで!」

と繰り返し強い口調で言われました。

 

私はこれ以上の痛みがくる恐怖、

頼りたい存在である助産師の態度に、

落ち着くどころか、さらに呼吸が荒くなり

今思うと、完全にパニック状態でした。

 

陣痛が続く時間は、

それはそれは、長く感じましたが、

陣痛が始まってから約13時間後、

子供は無事に産まれてきてくれました。

 

産まれてきた瞬間、

「かわいい!」

と泣きながら言ったのを覚えています。

その次に、

「ごめんね、苦しかったね。」と

思わず子供に申し訳ない気持ちにもなり

謝っていました。

 

陣痛中にかけられた助産師の言葉が頭に焼き付いて

”赤ちゃんのために私、頑張れてなかったな”

”母親としてダメだな”

”こんな私がこの子を育てていけるのかな”

と、後悔と自分を責める思いが多く残る出産となりました。

 

そしてこの辛い思いは今も残っています。

 

ただ、2人目、3人目の出産を経て、

考え方は少しずつ変わってきました。

 

夫が転勤族であるため

3人それぞれ違う産院で出産したのですが、

2人目、3人目での出産では

「痛いですね。」

「上手にできてますよ。」

「がんばってますね。」

と、穏やかに前向きな言葉をかけられての出産でした。

 

陣痛の痛みは何回経験しても

壮絶な痛みでしたが、

”私はがんばってこの子を無事に出産することができた”

"私、よく頑張った"

と前向きな気持ちになり、

自信に繋がりました。

 

出産する時にかけられる言葉で、

その後の思いがこんなにも違うんだな。

と実感しました。

 

お腹の中で人1人育てて、命をかけて出産する。

そして生まれた子供を守って育てる。。。

これって、親なら当たり前のことかもしれないけど、

でも、やっぱり凄いことで、

こんなに頑張っている自分を

褒めてあげよう。

頑張っていることを認めてあげよう。

時々怒る自分も、受け入れよう。

と思うようになりました。

 

私自身が自分を大切にしていたら、

きっと子供達も自分を大切にできる人になるはず!

 

 

1人目の出産、

思い出すと色々な気持ちが溢れそうですが、

これから少しずつ、

辛かった経験としてではなく、

"幸せな思い出"として残していきたいです。